ブラインドネス(2008年日本、ブラジル、カナダ)
CATVにて録画してあったモノを本日観賞。
ブラジル人(シティ・オブ・ゴッドのフェルナンド・メイレレス)が
監督で、(たぶん)カナダで撮影し、日本人の伊勢谷友介と
木村佳乃が出演している。(主演はジュリアン・ムーア。)
●かいつまんだお話
伊勢谷演ずる日本人(この映画の中では人物名は登場せず)が
車で信号待ち中、突然目が見えなくなってしまう。
だがそれは失明で目の前が真っ暗になるのではなく、白い光に
包まれて見えなくなるといった症状であった。
親切な(と思われた)男に自宅まで車を運転して貰った後、
妻と一緒に病院へと向かうのだが、原因は特定できずじまい。
だがその後、彼の近くにいた人々も次々と目が見えなくなって
いき、政府は伝染病と判断。発症した人々を隔離病棟へと
閉じ込めるのであった。
そんな中、唯一目の見える眼科医の妻が、目が見えないふりを
装いつつ、患者の生活を支えていくのであったが・・・。
●よいとこベスト3
1)酷い状況に陥ったときに人間はどのような行動に出るのか
を描いた(割とえぐめの)パニック映画なのだが、
その状況下を上手く演出していると思った。
ただ嫌な部分もたくさんあるのだが、希望も見いだせる
作りになっているのが良かったのだと思う。
2)目の見えない者同士が生活していったときの隔離施設内の
汚さ、パニックに陥った際の街の荒れ具合が、隠すことなく
リアルに表現されているのが凄かった。
素っ裸で歩いているし、そこいら辺で用を足しているから
糞尿まみれだし。
3)ジュリアン・ムーア演ずる眼科医の妻が様々なことに
打ちのめされつつも気丈に最後まで頑張り続ける姿が
とても素晴らしかった。
あんな状況下であったら、何もかも放り出しても不思議では
無いのに、あきらめず皆を守り続けたのが感動的で
ありました。
タイトルからしてナイト・シャマラン系映画的展開かと想像
してましたが、全く異なったヒューマンドラマでしたね。
尚、原作はノーベル文学賞受賞作家ジョゼ・サラマーゴによる
「白の闇」だそうです。
▲なんか(意図が分からず)気になった張り紙。
祖師谷公園近く、Konica FPにて撮影。
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