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バイオグラフィー
2010年07月16日(金)
映画"野火"よいとこ
野火(1959年日本)

第二次世界大戦、フィリピンでの極限状態を描いた、大岡昇平
原作の映画化。監督はあの市村崑。
よいとこ、とか軽々しくほざけるような内容ではないのですが、
今回あえて紹介してみました。
(だいぶ前、原作小説を読んだ記憶があるのですが、内容が
 かなりあやふやになっておりました。)

●かいつまんだお話
太平洋戦争末期、日本の敗色が強くなってきた時点での
フィリピン戦線。主人公の田村はその肺病のため、所属する
部隊からも、野戦病院からも厄介者扱いを受けていた。
手榴弾での自決も考えたが、生き延びることを生きる証と
した彼は、自身を取り巻く過酷な状況に身をさらしていくので
あった。そして身も心もやせ細ってしまったとき、彼に身に
何らかの変化が芽生え・・・。


●よいとこベスト3
1)白黒映画なのだが、とにかくそのモノクロコントラストの
  情感が、極限状態で生きる人間の質感と相まって、とても 
  素晴らしい映像を生み出している。
  人それぞれに異なる汗の描写など、普通なら気にしない
  ディティールに魅了されてしまった!

2)最近の海外リアル戦記ものにたいして、日本の戦場モノは
  なんか今ひとつリアリティに欠けるなぁ、と思って
  いたのですが、本作品を観て考えが変わりました。
  兎に角、多くの人々に体験共有して欲しい作品だと感じた
  次第です。

3)戦争なんだけれど、ただ現地にて堪え忍ばなければならない
  だけの兵隊。補給も途絶え、負傷兵を収容することも出来ず、
  さらに爆撃で崩壊する野戦病院。
  最悪な状況が次々と描かれますが、生への渇望という部分が
  突出して描かれていたように感じます。



▲本日の雲がステキな空模様。朝から晩まで、様々な
 表情を魅せてくれました! G10にて撮影。



2010-07-16 23:59 | 記事へ | コメント(0) |
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