キングダム・オブ・ヘブン(2005年アメリカ)
リドリースコット監督、オーランド・ブルーム主演、12世紀の
十字軍エルサレム遠征時を舞台に描いた、歴史スペクタクル
ロマンな本作品をCATVにて観賞。
勝手に予想していた(ヒロイックファンタジー的な)内容とは
異なり、かなりストイックなお話でした。
ただ一部の史実を元にし、ドラマチックなストーリー仕立てに
してあるため、堅苦し過ぎず楽しめる作品になっていたかと。
●かいつまんだお話
12世紀末のフランス。妻と子供を同時に失った鍛冶屋の
バリアンは、突如現れた父親と名乗る騎士、ゴッドフリーから、
十字軍に参加してくれと頼まれ、紆余曲折あった後父と一緒に
エルサレムを目指すことに。
父の死後後を引き継いだバリアン統治者ボードゥアン4世のもと
異教徒を迫害しない理想の王国を建設することに力を注ぐの
であったが、王の死後、権力を受け継いだ過激な王の判断に
よりイスラムのサラディンとの戦が始まってしまうのであった。
●よいとこベスト3
1)基本ヨーロッパ十字軍側からの視点ではあるが、当時の
彼らがイスラムの人々に対してどんな酷いことをしたか、
を物語の前提にして描いているため、(脚色されていうとは
いえ)この時代の有り様を知るにはもってこいの内容
でした。また十字軍に関して改めて調べてみたいという
気にも。(本当に酷い歴史!)
2)男達のドラマでもあるので、主人公バリアンやその父に
仕える騎士達、正義を貫こうとするボードゥアン4世、
そして好敵手でもあるサラディン側とのやりとり等、
戦ながらの駆け引きを含め、格好良さを感じた。
正義は己の魂の中に!
3)クライマックスのエルサレム籠城戦が圧巻!
バリアンが様々な工夫を凝らした城で、大勢のサラディン
軍を迎え撃ち、ぎりぎり持ちこたえることに成功。
その戦闘方法が多種多様リアルに表現され通り、
よくもまぁと感心させられること頻りでした。
DVDで発売されたディレクターズカット版では描かれなかった
設定やら、端折られたお話が多数追加されているとのこと
なので、一度目を通してみたいモノであります。
出来ればブルーレイにて。
▲城壁ならぬ、近所のブロック塀。質感と遠近感が気に入って
おります。コニカUB-mにて撮影。
|