潜水服は蝶の夢を見る(2007年フランス)
CATVにて録画してあったものをやっとこさ本日観賞。
この実話を元にした映画は、自分の存在とは? 家族とは?
を深く考えさせられる素晴らしい作品でありました。
●かいつまんだお話
・有名なELLE誌の編集超であるドミニク・ボビーは気がつくと
ぼやけた視界の中、病院で寝かされていることに気付く。
そして自分が脳梗塞で、ロックトイン・シンドロームと
呼ばれる、意識はあるが、体が全く動かせない状況に
愕然とする。
外界とコンタクトできるのは左目瞼の開閉のみ。
世界に絶望していた彼だったが、やがてなすべき目的を見つけ、
力強く生きてゆこうとするのであった。
●よいとこベスト3
1)実話ベースのある意味淡々と描かれていく静かな展開
なのだが、その中に描かれる様々な人間としての葛藤が
表現されており、それがとても素晴らしい。
格好悪くても、不自由であっても、生きる希望を見出す
ことの出来た人間は幸せなのだと思い知らされました。
2)最近トイカメラ的映像にはまっているという理由も
ありますが、主人公の目から見える、ソフトフォーカスを
かけた様な世界、多重露出の回想記録、定まらないピント
の全てが、欧州アンティークなガジェットと相まって
とても美しくも哀愁漂う雰囲気を醸し出しております。
3)音響効果も含めてリアリスティックな演出が良い。
お情け無用だが温かくも感じる表現は、ガイド過剰な
某国も見習って欲しいところではあります。
壮大なカタルシスを体験出来る内容では決してありませんが、
あらゆる意味に置いて、人の優しさを感じることが出来る
良い作品だと思いました。
▲vivicam5050で撮影した、本日の1枚!
陽と花の溶け込み食いが気に入っております。
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