イル・ポスティーノ(1994年イタリア)
CATVにて録画したあったものを本日観賞。
実存の詩人パブロ・ネルーダとイタリア共産党員の郵便配達人
の友情を描いたこの作品、静かながらも情熱的で、キュート、
そして切なくも美しい映画でありました。
※尚、この"よいとこ映画感想"は基本主観による、良いところ
のみを抽出した感想文となっております。
●かいつまんだお話
舞台は1950年代のイタリアの小島。
島の漁師の息子マリオは漁師の父と二人暮らし。年老いた
父は何も語らず過酷な漁を続けるが、マリオは何かと言い訳を
しつつ仕事をしない日々を過ごしていた。
そんなある日、映画を見た帰りに郵便局前に貼られていた
郵便配達人募集の張り紙を目にし、早速応募に踏み出す。
読み書きが出来て自転車を所持している彼は条件に合致し、
島に亡命してきたチリ人の詩人パブロ・ネルーダ宅への
郵便物を届ける日々が始まるのであった。
そいこうしてパブロと交流するうち、マリオは次第に
詩に対する興味が沸き始め、創作に没頭していく。
●よいとこベスト3
1)素朴な青年マリオと理知深いパブロとの友情が、徐々に
深まっていく様が淡々とではあるが丁寧に描かれており、
その描写に心休まるがごとくの感動を覚えたり。
2)映画では何処の島との説明はなかったが、(設定上は
カプリ島)水道設備もない島の、素朴ながら美しい
自然と、古くも雰囲気ある街並みの映像にとても
和まされた感あり。
3)パブロが得意としていた隠喩表現が演出上一つのキーに
なっているのですが、観ている内に自分も何か隠喩表現を
しなくちゃ! という気持ちにさせられました。
(実際そんなしゃべりを連発していたら、ただ単にウザイ
やつになってしまいますがね。)
あと、ヒロインのベアトリーチェ役のマリア・グラツィア・クチノッタが、美しくそして艶っぽかったのもプラス要素であったかと。
▲こちらは日本は湘南海岸の風景。穏やかで美しい冬の
海であります。α300にて撮影。
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