いのちの戦場 -アルジェリア1959-(2007年フランス)
よいとこ、とか言っている内容ではないのですが、1999年まで
フランスが戦争と認めなかった、アルジェリア独立戦争の
もっとも過酷な時期を描いた作品を今回観賞。
自国の民間人をも犠牲にしても成し遂げたい植民地からの
脱却。これはのほほんとモニターの前に座っている者には
理解するには相当な想像力が必要な過酷な状況下であったかと
思われます。
●かいつまんだお話
1830年からフランスの支配下に置かれた、北アフリカの
アリジェリアが1954年武装発起し、1962年に独立を勝ち取る
のだが、時は1959年アルジェリ、ア民族解放戦線(FLN)通称
フェラガを駆逐すべく、前の大戦を経験していない若き将校
テリアン中尉が最前線に送り込まれる。
中尉は人道的な立場から戦争を終結したく理想論で動くのだが、
熾烈極まる戦闘に身をさらし続ける結果・・・。
●よいとこベスト3
1)とにかくリアリスティック。
戦闘も(禁じられたナパーム使用による)虐殺も
(電流による)拷問も。
2)戦場における躁状態と、反面心身ともにする減らされ行く
状況がとても(嫌なまでに)上手く描かれている。
3)この映画を観て、アルジェリア戦争の悲惨さを初めて
知ることが出来た。
半世紀近く経った今も紛争地域では同じ様なことが
繰り返されいると思うと溜息が出てしまいます。
祖国(フランス)で愉快に玩具の銃を撃ち回す子供たちと
現地の少年兵の表情を比べ、埋められないギャップの凄さに
息を飲み込んだ次第。
あとジャッカルの日という作品がありますが、これがこの
アルジェリア戦争下を描いた内容ということを初めて
気付かされました。
▲最近オープンした巨大ホームセンター駐車場から見る
夕日なり。S640にて撮影。
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